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"スパゲティロゴ"と"トランジションロゴ"

2つのロゴの歴史的背景を調べてみましょう。

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現在販売されているフェンダーのギター、ベース(特にリィシューモデルや、Made in Japan Traditionalなど)を見てみると、ヘッドストックのデザインの一部として、その年代に合った"Fender"のロゴが使用されていることがわかるでしょう。

フェンダーの歴史を調べて見ると、そのロゴを表す様々な用語に出会うことになるでしょう。その中でも最も一般的な呼び名である"スパゲティロゴ"と"トランジションロゴ"の時代背景とその違いを見てみましょう。

2つのロゴのうち、最初に登場したのは"スパゲティロゴ"でした。"スパゲティロゴ"は、細いシルバーのロゴを、黒で細く縁取ったものでした。50年代から60年代半ばまでのEsquire、Broadcaster、Telecaster、Stratocaster、Precision BassやJazzmasterなどに採用されていましたが、当時は"スパゲティロゴ"とは呼ばれていませんでした。登場から数十年経った頃、フェンダー愛好家や、コレクターが親しみを込めて"スパゲティロゴ"と呼び始めたのです。

50年代の終わりに、フェンダーは有名な広告キャンペーン「You won’t part with yours either(もう手放せない)」を行いました。当時のキャンペーンの責任者であったロバート・ペリンは、1958-59カタログの為に新しいロゴをデザインしました。それまでフェンダーは多くのタイプのロゴを使用していたので、1つのデザインに統一するべきだと考えたのです。

レオ・フェンダーからも意見をもらい、彼は太いゴールドのロゴを黒で縁取った新しいロゴを完成させました。そのロゴは1960年に商標登録され、当時のJazz Bassのヘッドストックに初めて使われることとなりました。その後1965年までに発売されたほとんどのギター、ベース、アンプにはこの新しいロゴが採用されています。

50年代の"スパゲティロゴ"と、その後1967年に導入されることになるCBS時代のロゴ(黒地に金色の縁取り)の間に採用されたこのロゴは、フェンダー愛好家や、コレクターに"トランジションロゴ"と呼ばれ、知られる様になったのです。