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ドロップDチューニングについて

ギターをドロップDにチューニングする方法を学び、ドロップDを体感してみましょう。

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ドロップDチューニングは、ギターのチューニングの中でもポピュラーなチューニングの一つです。ロックやメタルの曲の中でよく耳にします。ビギナーでも、プロフェッショナルなプレイヤーでも、ドロップDチューニングを学ぶことで、よりパワフルなトーンで演奏することができるようになるでしょう。

 
 

ドロップDチューニングとは?

ドロップDチューニングは、最も簡単に習得できるオルタネイトチューニングの一つです。レギュラーチューニングのE弦(6弦)の音程を1音下げるだけです。

オルタネイトチューニングは新しい発明ではありません。歴史的に見ても、ギターは必ずしも6本の弦を持っていたわけではありません。5弦のものもあれば、4弦のものもありました。数世紀前、4弦と5弦のギターを使用していたプレイヤーたちは、コードを弾いたりハーモニーを奏でたりするために、オルタネイトチューニングを使用していたのです。

ご存知の通り、今日において標準的なギターの弦は6本です。しかし、新しい音符の組み合わせでイノベーションを起こそうとする気持ちは、現代のミュージシャンにも残っています。その為、多くのギタリストがレギュラーチューニングだけではなく、オルタネイトチューニングを使用した楽曲を演奏しているのです。

レギュラーチューニングは、一番低い弦(抱えた時に一番上にくる弦)から下記の通りになっています。

  • - E(6弦)
  • - A(5弦)
  • - D(4弦)
  • - G(3弦)
  • - B(2弦)
  • - E(1弦)

ドロップDチューニングでは、一番低い弦を1音下げます。

  • - D(6弦)
  • - A(5弦)
  • - D(4弦)
  • - G(3弦)
  • - B(2弦)
  • - E(1弦)

ドロップDのチューニング方法

レギュラーチューニングとドロップDチューニングの違いを理解したら、実際にドロップDにチューニングを変更してみましょう。

6弦のE音をチューナーを使いながらD音まで下げていきます。もしチューナーがすぐに見つからない場合には、4弦のDの音程と同じになるように調整してください。ちなみに6弦のD音は4弦のD音よりも1オクターブ低くなります。

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どうしてドロップDチューニングを学ぶ必要があるのでしょう?

ドロップDにチューニングすると、音域が一段階下がることになります。ドロップDにすることで、ギターの音域をシフトさせやすくなり、ヴォーカリストが低い声で歌った時にも、その音域に合わせやすくなるでしょう。また、ドロップDは、特定のリフやパワーコード演奏し易くなるというメリットがあります。

では、Open DコードをドロップDで弾く場合と、DのパワーコードをドロップDで弾く場合を見てみましょう。

レギュラーチューニングでDコードを弾くには、人差し指、中指、薬指で、1弦から3弦を押さえて4弦から1弦をかき鳴らします。ドロップDチューニングのギターで弾く場合には、押さえ方は同じですが、6本の弦全てを鳴らすことができるので、より豊かなサウンドを得られるようになります。

Dのパワーコードは、レギュラーチューニングでの演奏と違い、オープンコードとして弾くことができます。Dのパワーコードは、ルート音(D)と5番目の音(A)のみが含まれています。DのパワーコードをドロップDで演奏する場合、低い方の3本の弦を鳴らすだけですが、それでも太く重厚感のあるサウンドが得られるでしょう。

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ジャンル別のドロップD

ドロップDは、多くのジャンルに適していますが、一般的には、ロックやメタルでよく使用されています。ジャンル別にドロップDチューニングが使用されている曲の例をいくつか見ていきましょう。

オルタナティヴロックにおけるドロップD
後にFoo Fightersを誕生させたデイヴ・グロールの激しいドラミング、クリス・ノヴォセリックの濁ったベース、そして偉大なヴォーカリスト、ギタリストでありソングライターでもあるカート・コバーンを世に送り出した偉大なバンドNirvanaは、ほぼ全ての曲でドロップDを使用しています。例えば、"All Apologies "は、ドロップDのチューニングによって、濁りがありながらも緊張感のある雰囲気を醸し出しています。この曲は、オルタナティブ・ロックというジャンルの、生々しい怒りと鬱の交互の流れを表す良い例と言えるでしょう。

また、Foo Fightersの初期のヒット曲の1つである"Everlong"もドロップDを使用することで、力強いサウンドを生み出しています。

メタルにおけるドロップD
ドロップDは、80年代のVan Halenのようなメインストリームメタルから、Judas Priestのようなブリティッシュパワーメタルまで、このジャンルでは定番として使用されています。もちろん、近年のモダンなメタルバンドもドロップDを採用しています。

ドロップDの欠点

上記に述べた通り、パワーコードやリフの演奏には向いていますが、レギュラーチューニングと比べ、幾つかの欠点も存在します。

まず、6弦をD音に下げてしまうと特定のスケールを演奏することが難しくなる場合があります。また、ドロップDは汎用的ですが、全てのジャンル/曲にマッチしているわけではありません。ドロップDのヘヴィボトムなサウンドは、ロック、メタル、パンクなどの攻撃的なジャンルには最適と言えますが、ポップスやフォークなどの明るいトーンのジャンルには向いていない場合があります。

実際にドロップDにチューニングしたギターを弾いて、確かめてみましょう。もしかしたら、今までに無いような新たな発見があるかもしれません。