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ギターを持っての飛行機移動、注意すべき7つのこと
バケーションのお供にギターを、飛行機での運搬時に楽器を守るための心構え
移動する機会の多いギタリストであれば、飛行機に乗る際の楽器の扱いに頭を悩ませたことがあるはず。最近ではRedditのユーザーeggliciousが、ギタリストの集まるフォーラムで同じ質問を投稿しています。
手荷物として楽器を預けることに抵抗を覚える人は少なくないでしょう。いい加減なスタッフや非協力的なクルーのせいで楽器がダメージを受けてしまったり、目的地に届かなかったという話はよく耳にします。
2008年、シカゴの空港でユナイテッド航空の荷物係がデイヴ・キャロル氏の3,500ドル相当のアコースティックギターを破壊しそうになり、1年近くに渡って抗議を続けるも真摯な対応が見られなかったため、キャロル氏は『United Breaks Guitars』と題したビデオを公開しました。その映像がわずか1週間のうちに約400万回再生されたことを受け、ユナイテッド航空はキャロル氏に損失の補償を申し出ました。その後ユナイテッド航空の株式価値が10パーセント下落したという情報の真偽は定かではありませんが、実際には楽器を破壊した過去はほとんどなかったにもかかわらず、その騒動は同航空会社の評判を著しく貶めることになりました。
しかし必要以上に心配する必要はありません。不安を完全に排除することはできなくとも、ギターを目的地まで安全に送り届けるためにできることはたくさんあります。
1. 弦を緩めておく
飛行機に乗る場合、楽器が大幅な気温や気圧の変化を経験する場合に備えて、弦の張りを緩めておきましょう。また加湿材を同梱しておくと、ケース内の湿度変化を抑えることができます。気温や気圧の急激な変化によって、強靭な木を使用したネックでも折れてしまうという可能性が存在する以上、これらの対策はとても重要です。
2. ケース内の隙間を埋める
ハードケースに入れて運搬する場合でも、中の楽器は多かれ少なかれ動いてしまいます。衝撃を受ける場合に備えて、ネックやヘッドストック等の繊細な部分を、Tシャツやタオル等の柔らかいものでカバーしておくといいでしょう。蓋を閉める際にやや力を要する程度がちょうどいい詰め具合です。
また弦と指板の間に柔らかい布を挟んでおけば、上方から力が加わった際にフレットにかかる負担を軽減することができます。
3. ギグバッグかハードケースか
2015年3月、乗客が機内に小型の楽器(ギター、ヴァイオリン等)を持ち込む場合、各航空会社は収納スペースでの楽器の保管を許可するという、運輸省が定めた法律が施行されました。この点を考慮すると、ハードケースとソフトケースにはそれぞれ長所と短所があるといえます。
楽器の保護という点ではハードケースの方が優れているものの、よりコンパクトなギグバッグには、頭上のコンパートメント(あるいはコート用クローゼット)に収納しやすいという利点があります。
より大きな楽器については、シートバゲージや客室用貨物という扱いで、空席に楽器を置ける場合があります。乗客が楽器用に席を購入した上で機内に持ち込んだ場合、航空会社は楽器を丁重に保管する義務を負います(楽器はケースに収められていることと、75キロもしくは各機体に固有の制限重量以下である必要があります)
楽器を預け荷物として扱う場合には、TSAロックやミリタリーグレードの強度を誇るフェンダーのハードケースを検討するといいでしょう。
4. ネームプレートを添えておく
ケースの外側と内側の両方に、名前と住所、そして個人及び職場の電話番号を記したネームプレートを添えておきましょう。各航空会社はシールタイプのタグを無料で提供しており、個人情報を隠すことができるプライバシータグを利用できる場合もあります。ギターを預ける場合には、タグがしっかりと付けられたことを確認しつつ、手荷物預かり証をなくさないように気をつけましょう。
5. 乗り継ぎを避ける
直行便を利用すれば早く目的地に到着できるほか、預け荷物の紛失リスクを抑えることができます。乗り継ぎの回数が増えるほど、楽器が目的地と異なる場所に送られてしまう可能性は高くなります。
6. 価値を明記する
楽器の価値が航空会社が保証する額を上回っている場合、差額分に相当する保証延長料金を支払うようにしましょう。
7. 到着後にすぐ中身をチェックする
到着後は速やかに荷物を回収し、ケース内の楽器がダメージを受けていないか、紛失物がないかどうかを確認しましょう。問題が見つかった場合には空港のカウンターで事情を説明し、航空会社側に控えを発行してもらいましょう。後に問い合わせる場合に備えて、担当者の名前と電話番号も控えておくといいでしょう。
楽器を持って飛行機に乗る上で大切なことは、これらの対策を怠らないことです。ごく稀に悲劇的な事態が発生することは事実ですが、こういった心構えによってリスクを最小限に抑えることができます。