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エレクトリックギター弦の選び方
フェンダーエレクトリックギター弦コレクションの秘密をお教えします
弦が、エレクトリックギターのトーンとプレイアビリティに大きく影響するのは間違いありません。実際に、弦がなければあなたのギターもただの打楽器になってしまいます。
フェンダーエレクトリックギター弦を選ぶにあたり、プレイしたい曲のジャンル、プレイする頻度、ギタースケールなど、考慮すべき多くの要素があります。
弦選びには、以下の項目が鍵となります。
- - ゲージ
- - 素材
- - コア
- - ワウンド
Stratocaster®やTelecaster®をはじめ、どんなエレクトリックギターでも、適切な弦を選ぶのに重要な知識を詳しく解説します。
ゲージ
“ゲージ”は、弦の太さを1000分の1インチ単位で表現しています。6弦ギターの場合、高い方のE弦が最も細く、順にB弦、G弦、D弦、A弦、低いE弦と太くなっていきます。
一般的にライトゲージが弾きやすく明るい音とされています。弦を押さえるのも楽でベンドもしやすく、ネックにかかるテンションも弱めです。
同時にライトゲージはサスティーンや音量が弱く、切れやすいという特徴もあります。
一方でヘヴィゲージは音量が大きくサスティーンもよく効き、ハードなプレイを実現。ドロップチューニングやオルタネイトチューニングにも向いています。弦が太いためテンションも強く、ベンドしたり弦を押さえるのにも力が必要です。
大まかに言えば、速いリードやコードを弾く場合はライトゲージが向いています。しかし、ドロップDでプレイするメタルプレイヤーの場合、低い弦やワウンド弦にはヘヴィゲージを使った方がよいでしょう。ブルーズやロックギタリストはミディアムゲージを好み、ベンドを多用しないジャズギタリストはヘヴィゲージを選ぶ傾向にあります。G弦にワウンド弦を使用するジャズギタリストもいます。
フェンダーエレクトリックギター弦のラインナップは以下の通りです(数字は太さで、高いE弦から低いE弦の順)。
- 「エクストラスーパーライト」 .008/.010/.015/.021/.030/.038
- 「ライト」 .009/.011/.016/.024/.032/.042
- 「ライトレギュラー」 .009/.011/.016/.026/.036/.046
- 「レギュラー」 .010/.013/.017/.026/.036/.046
- 「レギュラーヘヴィ」 .010/.013/.017/.032/.042/.052
- 「ミディアム」 .011/.014/.018/.028/.038/.049
- 「ヘヴィ」 .012/.016/.024w/.032/.042/.052
素材
エレクトリックギター弦はスチール製のため、弦の振動を正確にマグネティックピックアップへ伝えることができます。低いE弦、A弦、D弦はさまざまな合金を使用したワウンド(巻)弦で、G弦、B弦、高いE弦には錫メッキが施されています。
以下は、フェンダーエレクトリックギター弦のラインナップに使用されている主なワウンド弦の素材です。
- 「ニッケルメッキスチール」 温かみと明るさのバランスが取れたトーンと、速いアタックを実現するポピュラーな素材。
- 「ビンテージニッケル」 ニッケルメッキスチールよりもやや温かみの増した素材。
- 「ステンレススチール」 とても明るいトーンと素晴らしいサスティーンを実現。同時に錆びにくく長寿命。
コア
多くの場合、弦のコアもスチール製です。コアとは弦の中心部分を指し、その周囲に別の合金を螺旋状に巻きつけることでワウンド弦ができます。
最近では六角形のワイヤーがコアとして使用されています。ワウンドを安定させ、チューニングを安定させる効果があります。
ワウンド
「ラウンドワウンド」は、円筒状のワイヤーを弦のインナーコア周囲に巻きつけたもので、「フラットワウンド」は、テープ状の平ら(フラット)なワイヤーを巻きつけます。
ラウンドワウンドは、幅広いゲージや素材に対応するため、最もポピュラーなワウンド弦です。トーンはより明るく、サスティーンも素晴らしいとされています。
多くのジャズプレイヤーたちに好まれるフラットワウンドは、よりスムーズな弾き心地とダークなトーンを実現します。表面がフラットなため、指で押さえやすいのも特徴です。
弦のエンド
フェンダーでは、弦のエンドとしてボールエンドとビュレットエンドの2種類を用意しています。
ボールエンド弦はエレクトリックギター用で、弦のコアワイヤーの終端が小さな金属製“ボール”の円周上に巻きつけられています。通常の弦のテンションでは、V字型に緩めに巻きつけたワイヤーループはピンと張って曲がることはありません。ボールエンドが付いていることで、弦がブリッジプレートから抜けるのを防いでいます。
ビュレット弦は、弦の終端に銃弾(ビュレット)のような形をしたブラス製の小さなシリンダーを取りつけて一体構造にしたものです。ループがないため緩みもなく、ビュレット先端部はよりタイトかつピッタリとブリッジに接しています。さらに、精密加工されたビュレットエンドにより弦が常に同じポジションへ戻ってくるため、トレモロアームを激しく使った際にもチューニングの安定性を高めます。
ビュレット弦はStratocaster専用にデザインされています。ビュレットエンドがトレモロブロックとストリングチャネルに正確にフィットするため、伸びのよいサスティーンを実現します。
弦のメンテナンス
錆は一夜のうちに突然発生する訳ではありませんが、湿気と手垢により腐食を早める可能性があります。
幸いなことに、弦を定期的にクリーニングすることで、寿命を延ばすことができます。弦専用クリーナーと専用布や、ポリッシュクロス等を使用することで、弦のよい状態をキープできます。フェンダーでは、Speed Slickギター弦クリーナーを提供しています。弦を上下に数回こするだけで弦の状態を保ち、寿命を延ばすことのできる製品です。
さらに大切なのは、プレイする前に手をよく洗い、弦にとって有害な手脂を落としておくことです。
以下は、弦を変えるタイミングを知らせるいくつかのシグナルです。
- チューニングが狂いやすくなった
- 弦に錆が見える
- トーンの鳴りが鈍くなってきた
- ワウンドに隙間が空いてきた
以下の動画は、ギター弦の正しい交換方法を解説しています。
さまざまな種類の弦の中から、自分のエレクトリックギターに合ったものを選べます。自分にとってのベストな弦を決定する前に、いくつかの種類を試してみることが大切です。
自分の弦を決めたら、後は常に状態をよく観察するだけ。そうすればいつでも素晴らしいサウンドをキープできます。