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American Eliteシリーズに採用された"エボニー"とは?

American Eliteギター&ベース・シリーズのフィンガーボードに採用されたトーンウッド"エボニー"の秘密に迫ります。

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2017年初頭、フェンダーはGuitar Center®とのコラボレーションにより、350本のAmerican Professionalギター・スペシャル・シリーズを製作しました。これらギターには、他を圧倒するための特徴として、指板にエボニー材が採用されています。

長年に渡りフェンダーは、人気のJim Rootシグネイチャーモデルの Jazzmaster®、Stratocaster®、Telecaster®の指板にエボニー材を使用してきました。

2017年1月2日に発効したワシントン条約(CITES)の附属書にローズウッドが新たに加えられましたが、フェンダーでは、American Eliteシリーズに使用する代替素材を迷いなく選定しています。

「エボニーは、メイプルやローズウッドと並んで指板の素材として一般的に使用される木材です。フェンダーはかつてストリークエボニーを使用していた実績があり、その素材には精通しています」と、フェンダー副社長でSquierエレクトリック・ギター&ベース・プロダクト部門担当のジョーイは言います。
*ストリーク…天然の木材がもつ木目や風合いによる模様のことです

ワシントン条約は1975年に発効した国際条約で、野生動植物の国際取引が種の存続や生態系に脅威を与えないよう規制するものです。

2016年末に開催されたワシントン条約に関する会議で、インド産やインドネシア産のローズウッド、さらに正確に言うとマメ科ツルサイカチ属と、ブビンカ属3種(Guibourtia demeusei/Guibourtia pellegriniana/Guibourtia tessmannii)などが、規制対象として条約附属書IIに加えられることが決定しました。これにより、ローズウッドを少量でも使用した楽器類の商用を目的とした輸出入に際しては、輸出国の発行したCITES輸出承認書と、場合によっては輸入国側のCITES輸入許可も必要になります。

フェンダーでは、Standardシリーズ、Deluxeシリーズ、Classicシリーズや、メキシコで生産する多くのモデルにパーフェロー指板を採用し、カリフォルニア州コロナで製作しているAmerican Eliteギター&ベースのトーンウッドには、エボニー材を選択しています。

「トータル的に見るとエボニーはメイプルとローズウッドの中間的な位置づけにあり、American Eliteシリーズに搭載されている第4世代のNoiselessピックアップとの相性がよく、心地よいブライトネスを聴かせます。同時に、ミッドレンジとハイトーンが明瞭なウォーム・サウンドを実現する素材です」と、ジョーイ は解説しています。

プレイヤーのみなさんは、American Eliteギター&ベースのエボニーが、他のエボニー指板のように真っ黒でないことに気づくでしょう。American Eliteシリーズに使われているエボニー材は、西アフリカの持続可能な森林から伐採されたもので、指板上に見られるストリークは完全に天然のものです。

他のほとんどのトーンウッド同様、エボニーも成長するうちにさまざまな色合いが出てきます。そして均等な黒色になるのは、10本に1本程度しかありません。その他の色が混じり合った木々は通常、使えない木として森に放置されます。

「一般にエボニーは黒色の木材だと思われていますが、実は内部は明るいストリークなのです。伐採業者はより黒々とした木材を求めるため、明るいストリークエボニー材は切り出されず林の中に残っています。我々の提供する指板は、高品質の総天然木材を使用しています。本当に高級で貴重なトーンウッドなのです。」とジョーイは説明しています。

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